一つとして同じ不動産はありません
不動産というものは、同じものが存在しません。同じ町内の土地でも、土地の形、面積、方位、接する道路の状況などによって、価格が大きく変わることがあります。また、同じ棟のマンションでも、階数、間取り、部屋の方位、管理状況などによって価格は変わります。このように、不動産価格を判断する場合には、立地条件や物件自体の個別的特徴を踏まえて、物件ごとに検討する必要があります。
取引する時が変われば価格は変わる
不動産市場にも、全体的な相場的動きがあります。たとえ同じ不動産であっても、取引する時期(これを一般的に「取引時点」といいます)が変われば、価格も大きく変わる場合があります。したがって、不動産価格を判断する場合には、市場全体の動向も踏まえて、取引時期に応じて検討する必要があります。
最終的には売主と買主の意思の合致が前提です
不動産売買は、スーパーやコンビニなどで買い物をするように、示された金額に対して「買うか、買わないか」の二者択一で成立するものではありません。売主と買主が個別に希望条件を調整し、合意に至ったときにはじめて価格が確定するのです。
このように、不動産価格は個別の「取引」ごとに決まりますので、その価格は相場感やひとの話だけでは分かりません。不動産の売却または購入で後悔しないためには、(1)できるだけ多くの情報(専門家からのアドバイスも含みます)を収集して、価格に関する客観的データなどを参考にし自分なりの検討を十分に行うことが必要です。(2)不動産業者を通じて最終的な取引の相手方と誠実に交渉を重ねることにより、自分自身が納得して取引することが重要となります。