重要でない項目もある重説

賃貸借契約の重要事項を説明することの重要性について考えてみたいと思います。賃貸借契約は、賃貸物件を借り手と貸し手の間で明確に貸し借りの条件等を定める契約でなので、この契約には、双方の権利や義務が明確に規定されています。

重要項目の説明がない場合、借り手や貸し手が契約内容を正確に理解できず、契約違反や紛争が生じる可能性があるので必要だというのが、重要事項説明の趣旨です。

その意味では、契約書を補完するという役割があることになります。逆に言うと、契約書には書ききれない項目が賃貸借契約には有りすぎるということなのでしょう。

例えば、賃貸料金や支払い方法、退去時の条件、修繕責任、家具や設備の利用方法などが重要な項目です。これらの項目が明確に説明されていないと、借り手が予期せぬ費用や義務を負うことになるかもしれません。また、貸し手も契約条件を遵守することが期待されますが、明確な契約内容がなければ、借り手の要求に対応することが難しくなります。

さらに、重要事項の説明は、法的な保護を提供する役割も果たします。契約が違法な条件を含んでいる場合、その部分は無効とされる可能性があります。

したがって、法的なトラブルを避けるためにも、契約の重要事項は十分に説明されるべきです。

とはいうものの現在では、お風呂に浴槽がついているかとか、お風呂やトイレが共同かどうかというような非現実的な項目がいくつもあるの事実です。さらに、最近はハザードマップを添付する世に義務付けられたり、ほとんどグチャグチャ状態になっていると思います。

確かに、賃貸借契約の重要項目の説明は、借り手と貸し手の双方にとって非常に重要です。明確な契約条件は、双方の権利と義務を保護し、紛争を防止し、円滑な関係を築く上で欠かせないものですが、改めて重要事項の項目の整理が必要というように思います。

重要事項説明書は、借り手と貸し手が契約条件を理解し、適切に遵守できるようにするためのツールですが、そのため、必要のない事項を含めることは、契約の透明性や効率性を損なう可能性もあります。やたらに契約書のページ数を増やすだけになってしまうので、現実的に意味のない項目は削除すべきと考えています。