不動産業者の私どもとしては、このテーマでコラムを書くのは、自殺行為かも知れません。
「今すぐ売るのをやめた方がいい物件」というテーマについて考えてみたいと思います。このテーマは、いくつかのことを考慮することが必要となります。以下に、その具体例と理由を示します。
1. 市場が冷え込んでいるとき
不動産市場全体が低迷している時期に物件を売却するのは避けた方が良いと思います。市場が冷えていると、物件の価値が本来の価格よりも低く評価される可能性が高く、売却価格が思ったよりも低くなることが多いからです。
2. 修繕が必要な物件
大規模な修繕やリノベーションが必要な物件は、まず修繕を完了してから売却する方が良いと思います。修繕が必要なまま売りに出すと、購入希望者にとって負担が大きく感じられ、物件の価値が下がってしまう可能性があります。
3. 賃借人がいる物件
現在賃貸中の物件を売却する際、賃借人との契約状況や関係が複雑な場合、売却が難航することがあります。賃借人との契約が終了した後、あるいは新たな賃借人に引き継がれるようなスッキリした形にしてから売却する方が、スムーズに取引が進むことが多いです。
また、アパートや賃貸マンションなどの1棟ものの場合は、空室が多い時は売るのをやめて、満室になった時点で売却というのが食いつきが良いですね。
4. 立地の変化が見込まれる物件
地域のインフラ整備や再開発などが予定されている場合、その後に物件の価値が上がる可能性が出てきます。こうした状況が予見される場合は、開発の完了を待ってから売却する方が、より高い価格で売却できることが期待できるからです。
5. 利用価値が高まるタイミングを逃している物件
季節やイベントにより需要が大きく変わる物件(リゾート地の別荘など)は、需要が高まるタイミングを見極めて売却する方が有利です。シーズンオフに売却すると、需要が低く価格も下がりがちです。
まとめ
不動産売却のタイミングは非常に重要ですので、上記のような状況を考慮することで、より有利な条件で取引を進めることができます。市場の動向や物件の状態をよく見極め、最適な売却タイミングを見つけることが成功の鍵となります。
要は、物件によって「売るタイミングではない場合」があるということです。
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