位置指定道路とは?

                      位置指定道路とは?

位置指定道路とは、建築基準法第42条第1項第5号に基づいて、その道路を利用して建築の可能な道路の位置を指定される特定の道路です。

 

この道路は、敷地に建物を建築する際に、法的に定められた道路として認められるものであり、建築物の建築において重要な役割を果たします。特に、都市計画区域内での建築許可を取得する際に必要となる要件の一つです。

 

 

 位置指定道路の基本的な条件

1. 幅員

 一般的に、幅員は4メートル以上である必要があり

 ます。これは、車両の通行や消防活動などを安全

 かつ円滑に行うための基準です。

2. 道路の長さ

 位置指定道路は、特定の敷地に接する部分におい

 て、一定の長さを確保しなければなりません。

3. 接道義務

 建築基準法第42条の規定により、敷地は道路に2メートル以上接していなければならない

 という接道義務があります。位置指定道路も、この接道義務を満たすための道路として

 認められます。

 

位置指定道路の指定手続き

位置指定道路の指定を受けるためには、関係機関(通常は市区町村)の許可が必要です。具体的な手続きとしては以下の通りです。

1. 申請書の提出

 道路を指定したい旨を明記した申請書を提出します。

2. 図面の添付

 道路の位置や幅員、長さなどを示す図面を添付します。

3. 現地調査

 申請図通りに現地の工事が完了したのち、関係機関が現地を調査し、基準を満たしてい

 るかを確認します。

4. 許可の取得

 基準を満たしている場合、位置指定道路としての許可が下ります。

 

位置指定道路のメリット

1. 建築の自由度が増す

 位置指定道路を利用することで、敷地内に建築物を建てる際の制約が緩和され、設計の

 自由度が増します。

2. 資産価値の向上

 位置指定道路があることで、敷地の利便性が向上し、結果として資産価値が上がる可能

 性があります。

3. 法的な安心感

 位置指定道路として認められることで、法的に認められた道路としての安心感を得られ 

 ます。

 

位置指定道路のデメリット

1. 維持管理の負担

 位置指定道路は、通常、民間の所有者が管理・維持する必要があります。そのため、定

 期的な維持管理にかかる費用や手間が発生します。

2. 申請手続きの煩雑さ

 位置指定道路の指定を受けるための手続きは、書類の作成や関係機関との調整が必要で

 あり、煩雑で時間がかかることがあります。

 

まとめ

 

位置指定道路は、建築物の建築において重要な役割を果たす道路です。指定を受けることで、敷地の利用がしやすくなる一方で、維持管理の負担や手続きの煩雑さも伴います。適切に利用することで、資産価値の向上や建築の自由度を高めることができるため、状況により、建築計画を進める際には位置指定道路の活用を検討することも考えるべきです。



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