大手不動産会社の社内ルールってやつ

                   大手不動産会社の社内ルールってやつ

 

 先日、当社で、大手の不動産会社で店舗専門会社が管理する物件にお客様を紹介しました。

 

客様も物件を気に入り、申し込みをして、仮契約をいたしました。お金も内金として賃料の一か月分を振り込み済み。 その仮契約をする際に、他の営業が動いていますがこれこれの日までに他のお客さんが現れなければ第1順位で本契約となりますが、もし現れたらそのお客さんとの競合になり、社内のルールでどちらを選ぶかはこちらの権限としますと言われました。

 社内ルールという言葉が出てきました

そのうえで仮契約を結びましたが、これこれという日に他のお客さんが現れ、結果、競合となり、その社内ルールにより後発のお客さんに決まってしましました。

 

事前に説明を受けたとしても、感情的に納得がいかないのが私どもが紹介したお客さんです。 通常申し込み順に判断する業界の普通の考え方からすれば、その大手不動産会社の社内ルールだからと言って、少し一方的過ぎる感がいたしました。

 

また、両天秤にかけ良さそうな方を選び自社の利益を確保するように見受けられ、お客様ファーストの考え方が無いように思います。 大手さんは、どうも自社の利益を優先にし、社内ルールを理由にお客様をないがしろにする傾向があるように思います。 これについて、考えてみたいと思います。

 

不動産取引において仮契約は、本契約に先立ち一定の合意事項を確認するための段階ですが、今回の事例では「他のお客様が現れた場合には競合となり、最終的な選定権は会社にある」という大手特有の社内ルールが適用されていました。

 

この運用方法は、契約法的には事前説明が十分であれば合法と見なされる場合が多いものの、業界の一般的な慣習やお客様ファーストの姿勢とはかけ離れており、顧客の不満や信頼低下を招く結果となるもではないかと思いました。

 

 不動産業界の慣習無視なのか

通常、不動産の賃貸取引では申し込みの順番が重視され、先着のお客様が優先されるのが一般的です。これは公平性を保つための業界標準とも言えます。しかし、今回のように「他の申し込み者と競合になる可能性がある」と事前に明示し、その条件に基づいて仮契約を締結した場合、法的に有効と判断されることがあるのではないかと思います。たとえ合法であったとしても、お客様としては「優先順位が確保される」と考えるのが普通であり、その期待が裏切られる形になるのは問題です。

 

また、大手不動産会社によく見られる「社内ルールに基づく選定」では、企業が自社利益を優先する姿勢が露呈しがちです。このような運用は合理性がある場合でも、一部の顧客から不公正と受け取られるリスクが高く、顧客満足度の観点で大きな課題となります。説明義務を果たしていれば法的責任を問われる可能性は低いものの、不誠実さが印象付けられる結果となることも避けられません。

 

 透明性と公平性はどこへ行った

信頼性が重視される不動産業界においては、契約内容の透明性と公平性を保つことが何より重要です。顧客対応においては、事前説明の十分さだけでなく、その説明内容が顧客の立場から見て納得できるものであることが求められます。本契約に至るプロセスで、顧客満足と信頼を損なわないためには、申し込み順を優先する慣習を尊重するか、少なくとも顧客に納得してもらえる基準で選定を行うことが必要となります。

このような改善を図らない限り、不動産会社の運用方法への不満が消えることはなく、長期的には企業イメージの悪化につながる可能性があります。不動産業者としては、顧客目線の対応と社内ルールの透明性向上が今後の課題ですね。

 

 上から目線が当たり前の大手さん

社内ルールが、一般社会にすべて通用するのであれば、法律は要らないということになります。

何でもかんでも、自社の利益を優先し、顧客ファーストをないがしろにするのいかがなものかと思ったケースです。大手だからそういうことができる、大手だからそういうことをやっても良いという雰囲気が、若いながら担当者に感じられました。